トキと暮らす佐渡2

トキが住み着いた中山間地の
米は、やはり美味かった。

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佐々木伸彦(ささき のぶひこ)
1940年生まれ・佐渡市下川茂在住

佐々木さんは現在68歳、3年前に郵便局を退職し現在は40アールの水田を耕しながら、自家用の米を知合いに贈るのが楽しみと話す。中山間地米特有の美味しさに感激の声が還ってくると言う。そんな佐々木さんの田がある川茂地区に、トキが1羽住み着いた。小佐渡の山から流れ出す水源が羽茂川へと流れ込む水源に恵まれた地でもある。昨年からトキへの思いも込めて、農薬と化学肥料を半分に減らした5割減の認証米栽培も始めた。そして冬も水田に水を張る事で微生物が住める様にと、土壌づくりも兼ねた自然にやさしい冬期淡水も始めと言う。また、ビックリしたのは以前は子育てのために資金源として23年間続けた正牛飼のために使っていた牛納屋を改造し、生夏(しょうげ)の屋号でギャラリーを3年前にオープン、趣味と憩いの場として島内外から多くの人が訪れている。

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08年11月 下川茂 

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年明けの1月下旬には一面雪景色

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1933年死んだトキの胃袋の中から、イモリ12、カニ3、カエル6、蛾虫5、ケラ1、などが見つかり食欲の旺盛さが伺える。
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  • 試験放鳥したトキの追跡情報は

下記をクリックして下さい。

トキ保護センター

1.優しく静かに見守りましょう_
トキを驚かせないように、優しく静かに見守りましょう。トキを見るときは、双眼鏡などで遠くから静かに観察しましょう。
2.トキに餌づけをしないようにしましょう
トキは野生生物です。放鳥されたトキは自分で餌をとるように一定の訓練がおこなわれています。エサを与えるのではなく、エサが豊富な自然を再生していきましょう。
3.トキを観察するときは地域に迷惑をかけないようにしましょう
トキは集落周辺の水田、草地、沢などで餌をとり、木の上に巣をつくります。観察するときは、無断で私有地や農地に立ち入らないでください。また、農道や林道に駐車して通行の妨げにならないようにしましょう。

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佐渡の農家が取組む
人と環境にやさしい米づくり

佐渡産コシヒカリは、魚沼産に負けず劣らず甘いと味に定評がある。その訳は、山や沢など作業効率の悪い棚田(沸き出すきれいな水と地形的寒暖温度差など美味しい米づくりを育む環境に適している)の米だ。最近はこだわり米ブランドとして、生産者が直接販売するものも増えた。一概には言えないが、値が張る分甘いのだ。
 現在米づくりの課題は、安心・安全の信頼性が消費者から一番に求められている。そんな時代背景のなか、トキ放鳥効果も手伝い、生産者意識も向上傾向だ。佐渡島にJA組織が2つあるが、良い意味で生産品質向上面でのライバルとして競っている。JA羽茂は、平成12年から「有機質系肥料」で土壌づくりから栽培までを指導強化し、平成19年産からは地域をあげ本格的に、農薬や肥料を地域慣行栽培基準の50パーセント以内にして作る、※5割減栽培の「特別栽培米」に取り組み、現在はコシヒカリ生産面積の96パーセントとなった。また、JA佐渡は、これまで行ってきた3割減から5割減へとし、平成21年度産の作付け面積を全体の半分の800ヘクタールに拡大見込み、3年後の平成24年度には100パーセント達成をめざす。安心安全・甘い・希少価値米など、消費者にとっては選べる選択肢が広がることは嬉しい。

※認証制度とは■新潟県内で、農薬の使用回数及び化学肥料の使用量を慣行栽培の5割以下に削減して栽培された農産物を、県が認証する制度。
※5割減農法とは■農薬(慣行栽培基準)18回を県認証基準の9回以下に、化学肥料の使用(窒素成分K g/10a)を6回から3回以下にする取組。

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08年11月加茂湖付近
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平成11年中国から送られた「ヨウヨウ」「ヤンヤン」
から現在の日本のトキは繁殖した。

情報誌e-佐渡・2009年1月取材
























100キロの飛行力にビックリ!
観察地点でのルールも大切に!

 2008年9月25日の放鳥後、島内では専門チームやトキモニターボランティア、地域住民の目撃情報などで今後の環境整備や放鳥計画のためにトキの行動を見守る追跡調査が行なわれている。12月4日現在までのトキの行動は、下図に示すように加茂湖付近に3羽、赤泊と羽茂に2羽、新穂に1羽などと群れにならず個別の行動だ。また、驚いたのは放鳥から2日後の10月27日朝、胎内市でトキの目撃情報があり11月8日に佐渡からおよそ100キロ離れた本州の新潟県関川村でNo3(雌)と確認された。
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 11月13日、両津港から南線沿いの加茂湖付近に多くの見物人が集まる場所があると聞きつけ知合いに案内してもらった。朝と夕方餌探しに来るのだと言う。そのトキはNo9とNo15で、すでに愛称もついていた。「Q太郎」と「ミカン」ちゃんだそうだ、私たちが訪れた午後2時過ぎには先客で福井から2泊3日で来たという夫婦が車の中から観察していた。そして、待つこと1時間半を過ぎた午後3時40分、加茂湖の西側から1羽が飛んで来た。この日は私を含めてテレビ局のカメラも1台など、8人くらいの見物客、いつもは林近くの奥の田に降りて餌探しをすると聞いていたが、その田には降りず南側の木に停まった。良く見に来るという人の話では、トキは朝6時頃と夕方4時頃に餌探しにここへ飛来すると話してくれた。放鳥後初めてトキの姿を目の当たりに見て感激したが、いずれにせよマナーを守ることが、トキに出逢える秘訣ではないだろうか。
 付け加えて11月26日、赤泊地区下川茂の水田近くでも木にとまって休んでいるトキの姿を見た。これから寒い冬を迎えるがトキのためには、大雪にはなって欲しくはないものだ。

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2009.1月現在

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■朱鷺と暮らす郷(JA佐渡)
生き物をはぐくむ農法
佐渡市認証米
5Kg 3,400円

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■朱鷺の舞(JA佐渡)
農薬や化学肥料5割以上削減
5Kg 3,300円

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■佐渡育ち(JA佐渡)
農薬や化学肥料3割以上削減
5Kg 3,200円

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■はもちたろう(JA羽茂)
農薬や化学肥料5割以上削減 
5Kg 4,000円